さて、冬に入りさらに感染が広がっているコロナウイルスですが、ここドイツでも引き続き一進一退の状態が続いています。
11月2日より11月末をゴールに置いた2度目のドイツの部分的ロックダウンですが、残念ながらあまり成果が上がっておりません。
現在のドイツの状況
今日現在(11月28日)のドイツにおける累計感染者数は103万人に迫るところまで来てしまいました。過去7日間での感染者数増は11万3千人となり昨日だけでも2万1千人強の新規感染者が出ています。死亡者数も1万6千人に達する勢いで、歯止めがかからない状態です。
ロックダウンの延長
そのため、ドイツ政府並びに州政府は 11月25日のビデオ会議においてロックダウンの延長およびクリスマス休暇における方針を決定しました。
基本的には11月中に取られていた方針がキープされますが、より強く必要不可欠の外出を避け、プライベートのみならず仕事上の外出も可能な限り自宅勤務に切り替えるよう、要請が出ています。
現在の決定では、以前お伝えした10月28日の規制内容が12月20日まで適用されます。
つまり一般商店の営業は認められるが、飲食店はテイクアウトおよびデリバリーに限定されます。もちろんプライベートでの地域を跨ぐ移動は原則禁止となりことに変わりはありません。ただし引き続き幼稚園や学校は閉鎖とはなりません。
また、マスク着用義務は拡大され、一般商店の中だけでなく外でも、また公共駐車場内も対象となりました。
さらに、12月1日からは、
- 私的集まりは2世帯5人まで(14歳以下はカウントしない)、
- また、公共的な場所では室内のみならず、往来の激しい場所では野外であってもマスクの着用を求めています。
- さらに、職場でも1.5mのソーシャルディスタンスを保てない場合のマスク着用義務、
- 大学などの高等教育機関でのオンライン授業への変更(ただし試験や実習などはその限りでない)が要求されています。
クリスマス休暇中の取り扱い
無論今後の動向次第という条件は付きますが、12月23日から2021年1月1日までの期間に関して、私的な集まりにおいて10名まで認める方針が出されております。
また年末の年始の花火の自粛、ただし人の集まりやすいところでは禁止となります。
さらに外出制限の一環として企業に対し、12月23日から2021年1月1日までの期間を休業とするかもしくは自宅勤務のみに切り替えるよう要請が出ています。
今後の動向
連邦および州政府は、1週間単位で10万人当たりの新規感染者数を50人以下に抑えることをひとつの目安にして、今後も状況に応じて、経済活動の再開を検討していくことになりそうです。
キリスト教文化圏におけるクリスマスは家族を結びつける重要な時期であり、とりあえず、規制を12月20日までとせざるを得ないというのが現状かと思います。
廻りのドイツ人と話をしていても、規制を意識しつつも ”クリスマスには家族・親戚で集まる” との事のようです。
例年、クリスマス前にはドイツ中でまるで民族大移動のように家族で集まるための帰省ラッシュが始まります。今年は多くの方が可能な限り自動車での移動をするとは思いますが、それでも列車や駅での混雑などは絶対に避けられず、どうしても密状態が生じます。
それを考えると、ドイツのみならず欧州ではむしろクリスマス後のほうが大変かもしれません。
参考資料:(上記情報は下記のサイトで公表されている情報の一部重要性の高そうな部分のみをピックアップしています。正確な情報は下記のサイトでご確認ください)