日本でのいよいよワクチンが国内に入り接種が始まったようですが、EU圏内では昨年暮れのEMA(欧州医薬品庁)の認可後すぐにスタートが切られていました。
今回はこれまでの状況を中心にドイツ連邦保健省の統計を見ていきたいと思います。
これまでの状況
昨年暮れにスタートしたワクチン接種ですが、思いのほかデリバリーの状況が芳しくなく、予定に比べると全く進んでいないような感覚を多くの市民が抱えています。
これまでにファイザー・ビオンテック製以外にもアストラ・ゼネカ、モデルナの3種が承認を終え、接種が始まっているのに!
ドイツでは4つのグループに分類し、現在も第一グループ(医療従事者、80歳以上の高年齢者、養護施設入居者、基礎疾患がある人)への接種が行われております。
現時点での接種状況
ドイツ連邦保健省による発表では、これまでに4,869,641本のワクチンがデリバリーされたようです。
これまで57日間で3,179,290人(ドイツ居住者の3.8%)の人々が1度目の接種を終えているとのことです。
また、1,690,351人がすでに2度目の接種も終えています。
統計上ではほぼ0.7秒に一回接種が行われているようです。2021年2月19日には、1日に140,491回のワクチン接種が行われました(1度目89,155回、2度目51,336回)。
ワクチンのデリバリー状況
同様に2月19日現在ですが、これまでに7,528,995本のワクチンがドイツにデリバリーされました。メーカーごとのデリバリー数は下記のようになっています。
ファイザー・ビオンテック製 | 5,740,995本 |
アストラゼネカ製 | 1,452,000本 |
モデルナ製 | 336,000本 |
合計 | 7,528,995本 |
今現在もファイザー・ビオンテック製が9割近くを占めているようです。また上記のグラフの青い部分は実際に使用された本数を示しています。
この表を見ているとデリバリーされたワクチンの6-7割しか使用されていないように見えますが、国内でのデリバリー中などもあるので仕方ないのでしょうね。
第一グループにおける接種状況
現在も第一グループへの接種が続けられていますが、下記のような状況とのことです。
医療従事者 | 45.8% |
80歳以上の高齢者 | 39.2% |
介護施設入居者 | 25.9% |
基礎疾患のある人 | 3.6% |
これを見るとまだまだ接種が進んでいないように思えます。
まとめ
今回はシンプルにドイツ連邦保健省のデータをお知らせしましたが、確かに仕事仲間の親がすでに接種を終えたなどの話は耳にしますが、第4グループとなるその他の人たち(私たちも)にワクチンが到達するのはいつになるのか?といった感じです。
まだまだワクチンの供給量が不十分であり、近所にできたワクチン接種センターも機能していないようです。
ワクチン接種が始まっただけ昨年より状況は好転しているのでしょうが、変異株蔓延の恐れもあり、夏までに自由に動けるようになるのか疑問だらけです。
ドイツは度重ねロックダウンを延長しており、現在の予定では3月7日までとなっていますが、最近の統計では、10万人当たりの感染者数が1週間50人に近づいてはいますが、やや足踏み状態となってきました。
2月前半は寒波の影響で多くの人が2週間近くいつも以上に家にとどまり、その結果も出ていると思いますが、政府が目指す10万人当たり1週間35人に到達するためには最低限、同様のロックダウンをさらに継続しなければならないのかと思います。
寒波のすぎた今、好天が続き、確実に外に出る人が増えるため、予断を許さない状況が続きそうです。